ウォークインクローゼットとは?成功例から学ぶ使いやすさのコツや湿気対策を紹介

2024年1月22日

人が入れる広々とした収納スペースであるウォークインクローゼット。家族の衣類などをたっぷり収納でき、設置することでより使いやすい家になるでしょう。本記事では、ウォークインクローゼットの種類、設置するメリットやコツなどを解説するとともに、湿気対策についても紹介します。

ウォークインクローゼットとは?納戸とは何が違う?

広々としたウォークインクローゼット

まずはウォークインクローゼットがどのような設備なのか知っておきましょう。よく似ているクローゼットや納戸との違いについても解説します。

人が入れる広さのクローゼットのこと

中に人が入って歩けるスペースのあるクローゼットのことを、ウォークインクローゼットと言います。間取り図では「WIC」と記載される場所です。「人数×畳数」の広さが一般的で、天井が高いのが特徴。窓や換気設備を付けることも可能です。

形と収納タイプは数種類ある

ウォークインクローゼットの形と収納タイプにはいくつかの種類があります。

詳細
L字型片側と奥の壁に2面に収納を設置
I型片側の壁のみに収納を設置
二列型両サイドの壁に収納を設置
コ字型壁の両側と奥の3面に収納を設置
収納タイプ詳細
ハンガーメインタイプ ・衣類の収納に向いている
・省スペースで済む
収納棚全面タイプ・壁面に収納棚が設置されている
・衣類以外の小物も収納しやすい
ユニット棚タイプ・中にユニット棚が設置されている
・さまざまな大きさ、種類のアイテムが収納しやすい

クローゼット・納戸との違い

クローゼットや納戸との違いは明確にされていません。しかし、換気設備や窓がない、天井が低い、スペースが狭いため歩けない、という点がクローゼットや納戸の特徴であり、ウォークインクローゼットとの違いとされています。

クローゼット・衣類収納のためのハンガーパイプがかけられている
・人が入るスペースはない
納戸・居室としてみなさない部屋の総称である
・採光基準・換気・天井高などの基準を満たしていない

ウォークインクローゼットを設置するメリット

靴が並べられたウォークインクローゼット

ウォークインクローゼットを設置する最大のメリットは大容量の収納が叶うこと。そのほかにも、たくさんのメリットがあります。

さまざまな種類のアイテムを1ヵ所に集めて管理できる

ウォークインクローゼットは、衣類だけでなく、バッグや靴、アクセサリーなどの小物類も1つにまとめて収納可能。また、スーツケースなどの大型アイテムを収納する他、ストーブや扇風機など、特定の季節にしか使わない家電の収納場所としても使えます。

収納スペースとしては広めなので、レイアウトや収納の仕方を自由に決めやすいでしょう。

1つのスペースで、「洋服を出す」「着替える」を完結させられる

ウォークインクローゼットにすべての衣類が集まっているため、洋服選びがスムーズ。また、人が入って歩けるほどの広さがあるため、着替えスペースとしても活用できます。このように、「洋服を出す」「着替える」を移動せずに1ヵ所で済ませられるので、お出かけの準備がしやすくなるでしょう。

衣替えの手間が省ける

ウォークインクローゼットにすべての衣類を収納すれば、季節ごとに洋服を入れ替えせずに済みます。そのため、衣替えの手間が省けるでしょう。

成功・失敗例に学ぶ!ウォークインクローゼットを設置するコツ

設置する際は、居住人数・家族の生活スタイル・収納するアイテムなどを考慮することが大切です。ウォークインクローゼットの設置に関する成功例・失敗例を挙げながら、設置する際のコツ・ポイントを紹介します。

【成功例】家族で使える3畳のウォークインクローゼットを設置

白を基調としたウォークインクローゼット

家族の人数と生活スタイルを考慮して、適した広さのウォークインクローゼットを設置するのがコツです。一般的な広さの目安は「人数×畳数」。子ども用のアイテムは大人用のアイテムと比べて小さいため、量を半分程度と考えます。大人2人子ども2人が使うファミリー用なら、最低でも3畳の広さがあると良いでしょう。

また、成長とともに、子どものアイテムは子ども部屋へ移動させるのがおすすめです。ウォークインクローゼットから子どもの物がなくなったら、空いたスペースを書斎として使うなど、別の用途で活用できます。

【成功例】廊下に隣接した場所にウォークインクローゼットを設置

クローゼットの中を歩く人

ウォークインクローゼットを着替えスペースとして使う場合は、廊下に隣接した場所に独立させるのがおすすめです。家族の生活スタイルがバラバラの場合、寝室とウォークインクローゼットが隣接していると気を遣うことになります。一方、廊下に隣接していれば、家族みんなにとって使い勝手が良くなるでしょう。

設置場所を決める際は、リビングや玄関から見えない・通らなくて済む場所かどうかを考慮してください。

【成功例】子ども部屋の隣にウォークインクローゼットを設置

大きなクマのぬいぐるみのある部屋

子ども部屋にウォークインクローゼットを隣接すると、子どものおもちゃ収納にとても便利です。学校で使う物やお出かけ用のアイテムなど、子どもの持ち物は意外と多いもの。それらを用途別に収納すれば、子ども自身が自分の持ち物を整理・管理する習慣を身に付けられるでしょう。

【失敗例】家族4人用のコの字型ウォークインクローゼットを設置

コの字型のウォークインクローゼット

4畳タイプは、ファミリー用として活躍するウォークインクローゼットです。家族分のアイテムを1ヵ所に集約できる一方で、管理しにくいのが懸念点。特に、コの字タイプやL字タイプは、角部分がデッドスペースになりがちです。また、多くのアイテムを収納することで、物を見つけにくくもなります。

通路部分に物が収納できないなど、スペースが無駄になっている場合、可能であればレイアウトを工夫してみると良いでしょう。例えば、サークル型のハンガーラックを角に設置するのがおすすめです。また、子ども部屋に専用の収納を作るなどして、ウォークインクローゼットだけに衣類を集中させないようにするのも良いですね。

【失敗例】コンパクトな収納棚全面タイプを設置

服や靴が収納されたウォークインクローゼット

収納棚全面タイプは、洋服から小物類までいろいろな種類のアイテムを上手に収納できます。そのため、家族が多い・持ち物が多い人にぴったりです。

一方、ウォークインクローゼットの設置場所が十分に確保できない場合は不向き。スペースが狭い上に、コンパクトな収納棚全面タイプを設置すると、可動スペースが少なくなり、ウォークインクローゼットとして機能しません。それだけでなく、持ち物の場所も把握しづらくなります。広いウォークインクローゼットが設置できるスペースのある家を建てる人には向いているでしょう。

ウォークインクローゼットにおける湿気対策

カラーごとに仕分けられた洋服

ウォークインクローゼットは人が長時間過ごす場所ではないため、家の北側に設置されることが多いです。それにより、スペース自体が冷えやすく、湿気やカビ、結露に悩まされるケースがあります。ウォークインクローゼットの湿気対策について解説します。

衣類のしまい方に気を付ける

衣類と衣類の間に、空気が通る程度の適度な隙間を作ると湿気対策ができます。衣類を隙間なく並べると、空気の通り道が少なくなり、カビや虫が発生する原因になることも。そのため、収納する前に風通しの良い所に干す「虫干し」をし、衣類にこもった湿気を取り除くと良いでしょう。

また、衣類を収納した衣類ケースは、床に直置きしないよう注意が必要です。すのこの上に置くなどして、空気が通るよう工夫してください。

除湿剤・除湿器・サーキュレーターなどを活用する

コンパクト設計のウォークインクローゼットには除湿剤が有効です。部屋の四隅に設置するとより効果を発揮できます。他にも、家電を活用するのもおすすめ。例えば、衣類乾燥機付きの除湿器であれば、短時間で湿度を下げられます。また、サーキュレーターでクローゼット内の空気を回すことで、衣類が吸った湿気を排出できるでしょう。

入口の扉を開けて換気する

ウォークインクローゼットのドアは開けておき、中の空気を循環させましょう。ウォークインクローゼットは頻繁に行き来する場所ではないので、ドアを閉めっぱなしにしがちです。そのため、閉めっぱなしにすると部屋と温度差が生まれやすくなり、高温、結露の原因となります。ドアを開けることで、湿気が逃げてカビ対策になる他、クローゼットのニオイ対策にもなります。

少なくとも、1日に1回はドアを開けるのが大切。天気が良ければ、1日中開けっぱなしでも構いません。

湿気対策のための設備導入を検討する

換気のための窓や換気扇などを設置するのも1つの手です。ただし、結露対策として窓を二重窓にしたり、衣類に日が当たらないようにしたりなど工夫が必要です。

ウォークインクローゼットなら「港北インター住宅公園」を見学!

港北インター住宅公園の入り口

港北インター住宅公園には、ウォークインクローゼットが設置されたモデルハウスがあります。第三京浜・首都高速「横浜港北JCT」の目の前にあり、車での来場に便利。リゾート地を訪れているかのようにゆったりと見学できますよ。

ウォークインクローゼットの快適さ知り、導入を検討しよう

小物類が並べられたウォークインクローゼット

家族の衣類や小物を1ヵ所に集約できるウォークインクローゼット。通常のクローゼットや納戸とは違い、人が入って歩けるほど広々としています。導入する際は、居住人数や生活スタイルなどを考慮しながら、家族みんなにとって使い勝手が良く機能的なスペースにすることが大切です。まずはウォークインクローゼットの便利さや魅力を知り、新しい住まいへの導入を考えましょう。