【2022年改正法対応】長‌期‌優‌良‌住‌宅‌と‌は?‌ 税‌金‌面‌で‌優‌遇‌を‌受‌け‌な‌が‌ら、‌安‌心‌の‌住‌ま‌い‌を‌手‌に‌入‌れ‌よ‌う

2022年12月16日

長期優良住宅とは、長期にわたり住み続けられる措置が講じられた優良な住宅のことです。そんな長期優良住宅として認定されるには、厳しい基準をクリアする必要があります。本記事では、長期優良住宅の認定基準やメリット、デメリットなどを解説しています。長期優良住宅のことを知り、家づくりの参考にしてみてください。

長期優良住宅は国土交通省が定めた基準をクリアした家

長期優良住宅は国土交通省が定めた基準をクリアした家

長期優良住宅とは、2009年施行の「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」による基準をクリアした住宅です。また、2022年10月には「改正長期優良住宅法」により認定基準の新設を実施する予定です。

簡単に言えば「長期にわたり安心して住み続けられる家」です。長期優良住宅は、着工前に都道府県知事などに申請をおこない、住宅の完成後、書類審査によって認定されます。

長期優良住宅の認定基準

長期優良住宅の認定基準

長期優良住宅は長期優良住宅認定制度の基準をクリアして、認定されなければいけません。ここでは新築一戸建住宅を例として、長期優良住宅の認定基準を解説します。

1.劣化対策

数世代にわたり住宅の構造躯体が使用できるか、劣化対策をチェックします。劣化対策は、劣化対策(構造躯体等)等級3以上と構造の種類に応じた基準により認定されます。

<木造の場合>
床下や屋根裏の点検口の設置や、床下の高さが330ミリメートル以上必要です。

<鉄骨造の場合>
柱や梁、筋かいに使用している鋼材の厚さ区分に応じた防錆措置、もしくは木造と同じ基準が必要です。

<鉄筋コンクリート造の場合>
セメントを濃くするか、コンクリートのかぶりを厚くする必要があります。

2.耐震性

きわめてまれに発生した大きな地震でも、住宅の損傷が少なく済むかどうかもチェックします。

認定基準は耐震等級2、もしくは耐震等級1。そして安全限界時の層間変形を1/100(木造の場合は1/40)以下、もしくは品確法に定める免震建築物であることが条件です。これらをクリアしていると認定された長期優良住宅は、建築基準法で想定されている1.25倍の地震が起きても壊れないとされています。

3.維持管理・更新の容易性

内装や設備の維持管理を容易におこなうための措置がされているかどうかも、条件の中の1つです。これは、維持管理対策等級3以上で認定されます。

4.可変性

ライフスタイルの変化に応じてリフォームできるかどうかも、長期優良住宅の認定基準に入ります。子どもの独立や同居などでライフスタイルが変わることを想定した可変性の高い住宅は、条件を満たしやすいでしょう。

5.バリアフリー性

バリアフリーリフォームに対応できる必要もあります。出入口や廊下の幅を車椅子が通れるよう広めに設けるなど、将来のバリアフリーのことも考えた設計をしましょう。

6.省エネルギー性

気密性や断熱性など、省エネルギーに関わる性能を確保することも忘れてはいけません。断熱等性能等級4以上が認定基準です。

7.居住環境

地域における居住環境の維持や向上に配慮されているか、良好な景観が形成されているかも認定基準とされています。

8.住戸面積

長期優良住宅の住戸面積には、1戸建ての場合75平方メートル以上、少なくとも1つのフロアの床面積が40平方メートル以上必要です。

9.維持保全計画

屋上などの防水、給排水などの点検時期と補修内容を策定する必要もあります。長期優良住宅に認定されるには、それぞれ最低10年ごとの点検を計画しましょう。定期的な点検によりメンテナンスを怠ることなく、安全性の高い住まいを維持しやすくなるのです。

2022年10月の「改正長期優良住宅法」による変更点

2022年10月1日に実施される「改正長期優良住宅法」によって新たな基準が創設されます。以下にその基準の一部を紹介します。なお、記載の情報は2022年9月時点の情報です。今後、取り扱いが変わる場合があります。

災害配慮基準の創設

自然災害の激甚化・頻発化に対応するために「自然災害による被害の発生の防止又は軽減に配慮されたものであること」が新たな基準として設けられました。

例えば、地すべりなどが起きやすい場所の住宅などは長期優良住宅の対象外となります。

既存住宅の認定制度の創設

既に建築済みの既存住宅を長期優良住宅に認定するための基準を新設しました。制度新設により、改修工事を行わなくても、条件を満たしていれば長期優良住宅として認定されます。

認定基準は、増改築をしていない住宅は新築基準、増改築済みの住宅は増改築基準を適用します。

認定を受けた住宅を取得する際、住宅ローン減税やフラット35などの融資面で金利優遇を受けられます。

省エネ対策の強化

政府が推進する2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会を実現するために、改正長期優良住宅法では、省エネ対策の基準をより厳しいZEH水準まで引き上げられました。

ZEH(ゼッチ)とは、net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)のことで、「エネルギー収支をゼロ以下にする住宅」の規格です。

共同住宅の省エネルギー性能評価の変更

今までの共同住宅の一次エネルギー消費性は、住戸ごとに評価を行ってきました。改正法では、住戸ごとの評価に加えて住宅全体で一次エネルギー消費性能を評価する方法を導入しました。

長期優良住宅のメリット


耐震性などの認定基準をクリアした長期優良住宅では、安心した生活を送れたり、税金面での得があったりとメリットがさまざまです。長期優良住宅のメリットを紹介します。

1.住宅ローンの減税

一般住宅だと控除対象借入限度額は4,000万円ですが、長期優良住宅は5,000万円とされています。最大控除額は一般住宅400万円、長期優良住宅は500万円なので、一般住宅と最大100万円ほど差が生まれます。

2.現金で購入した人は「投資型減税」

長期優良住宅を現金で購入すると、「投資型減税」を受けられます。これは1度きりの減税制度で、長期優良住宅分の費用の1割が年末の所得税から控除されるというもの。控除対象限度額は650万円のため、最大控除額は65万円です。ただし、住宅ローンとの併用時は投資型減税を受けられません。

3.不動産取得税の軽減

不動産を取得したとき、新築や増築をしたときには、不動産取得税がかかります。一般的な新築住宅の不動産所得税は「不動産取得税=(固定資産税評価額-1,200万円)× 3パーセント」です。長期優良住宅の場合は、控除枠が100万円拡大し「(固定資産税評価額-1,300万円 )× 3パーセント」となります。

4.登録免許税の軽減

不動産を取得した場合、登記の申請が必要です。登録免許税が、長期優良住宅では軽減されます。住宅用家屋の所有権の保存登記では0.15パーセント→0.1パーセント、移転登記の場合0.3パーセント→0.2パーセントに軽減されます。

5.固定資産税の軽減

床面積が50平方メートル以上、280平方メートル以下であれば、固定資産税が2分の1に軽減されます。該当期間は、一般的な戸建ての場合は3年間・一般的なマンションの場合は5年間とされていますが、長期優良住宅では戸建てが5年間、マンションが7年間です。

6.フラット35の金利低下

長期固定金利型の住宅ローン「フラット35」の金利が、一般住宅で1.5パーセントの場合、長期優良住宅だと10年間1.25パーセントに。一般住宅でも低い「フラット35」の金利がさらに低くなります。また長期優良住宅なら、返済期間が最長50年間の「フラット50」も利用できます。

7.地震保険料の値引き

高い耐震性をクリアしている長期優良住宅には、地震保険料の値引きがあります。耐震等級2で30パーセント割引、耐震等級3で50パーセント割引など、等級に応じて割引率が変わります。政府が一定の制約を定めているため、保険料や補修内容はどの保険会社でも同じです。しかし、地震保険のみで加入はできませんので、火災保険への加入も忘れてはいけません。

8.「地域型住宅グリーン化事業(長寿命型)」による補助金

大手ハウスメーカーではできませんが、中小工務店で木造住宅の長期優良住宅を新築した場合には「地域型住宅グリーン化事業(長寿命型)」の補助金を受けられる可能性があります。1戸当たり最大110万円まで補助してくれます。

長期優良住宅のデメリット

長期優良住宅のデメリット

長期優良住宅は税金面でメリットがある反面、デメリットもあります。長期優良住宅のデメリットを紹介します。

1.建築期間が長く、コストがかかる場合がある

長期優良住宅は、一般的な住宅よりも数週間~数ヵ月ほど建築期間が長くなる傾向にあります。また中小工務店の場合は、2~3割ほど割高になるケースも。しかしハウスメーカーの場合は、長期優良住宅の耐震性や耐久性の基準が標準仕様のところが多いので、そこまで費用は変わりません。とはいえ、すべての会社にいえることではないので、依頼する際は建築期間や費用についてしっかりと確認してください。

2.申請費用がかかる

長期優良住宅の申請には費用がかかります。行政によって費用が異なりますが、およそ5~6万円ほどです。しかし設計事務所や工務店、ハウスメーカーに申請の代行を依頼すると20~30万円かかることもあります。

3.10年ごとに点検費用がかかる

長期優良住宅は建築前に提出する「維持保全計画」に基づいて、最低でも10年ごとに定期点検をおこなわなければいけません。そうなれば当然、定期点検に費用がかかります。点検をおこなわないと認定が取り消される可能性もあるため、長期優良住宅にする場合は必須の費用です。

実際に長期優良住宅を見学してみよう

実際に長期優良住宅を見学してみよう

長期優良住宅のことが気になる人は、住宅展示場のモデルハウスを見学してみてください。間取りを参考にするとともに、プロに長期優良住宅について相談してみましょう。

港北インター住宅公園

港北インター住宅公園には、2021年1月にオープンしたばかりのモデルハウスや、広く見応えのあるモデルハウスが並んでいます。住宅展示場には予約をして行くのがおすすめ。予約は1度に3棟まで可能で、待ち時間なしでスムーズに見学できます。

港北インター住宅公園、またその他の展示場の詳細はこちらから

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長期優良住宅のメリットやデメリットを知ろう

長期優良住宅のメリットやデメリットを知ろう

長期優良住宅は耐震性や耐久性に優れた家なので、安心して暮らしやすく、税金面でも優遇を受けられます。しかしその一方で、一般的な住宅よりも費用がかさむという問題も発生します。ネットで調べるだけでは判断が難しいことなので、ぜひ住宅展示場へ足を運んでスタッフに相談し、長期優良住宅を検討してみてください。