自宅トレーニングができるホームジム。後悔しないための間取り例や設計のポイントは?

2023年3月20日

好きなときに好きなだけトレーニングができるホームジム。普段ジム通いをしている人には、憧れの設備かもしれません。ホームジムの魅力や、新築で取り入れる際のポイント、間取り例を紹介します。ジム通いとの比較も解説しているので、メリットとデメリットを比較してみてくださいね。

ホームジムの魅力

バーベルを上げる男性

ホームジムとは、自宅の一室に設置したジムのような空間のこと。ホームジムだと、早朝や深夜、人目を気にせずトレーニングできます。

使いたい器具が誰かに専有されていて長時間待たされたり、器具が空くのを待って順番待ちしている人に気を使ったり、といったことが起きません。

好きなときに、好きな格好で、好きな音楽や動画を視聴しながらのトレーニングが可能です。

また、トレーニング後、すぐにシャワーが浴びられます。ジムが遠い人や、1人で集中してトレーニングをしたいおこないたい人は、ぜひホームジムの設置を検討してみてください。

新築でホームジムを設置するときのポイント

おしゃれなホームジム

トレーニング器具には、金属音が発生するものも多いです。また重量も重いです。ホームジムの設置には、防音対策や床の負担軽減対策をしましょう。新築でホームジムを設置するときのポイントを紹介します。

鉄骨造住宅にする

新築を建てるときに、ホームジムを検討している人は、鉄骨造住宅にしましょう。鉄骨造住宅は頑丈な鉄骨で建てられる住宅で、トレーニング器具の重さや、防音対策を考えると、鉄骨造住宅が望ましいです。柱や壁の数も少なく済むので、ホームジムを設置したい部屋にぴったりです。

また、ホームジムは1階に設置してください。2階以上のフロアだと、下の階に音や振動が伝わり、他の家族の生活の妨げになりかねません。床が抜けてしまったときのリスクも大きいです。

土間コンクリートの部屋だと、床が抜けるリスクも減ります。またガレージにホームジムを設置する場合は、木造でも問題ありません。建築時にぜひ検討してみてください。

6畳以上の部屋を用意する

ホームジムは6畳以上の部屋に設置するのが望ましいです。6畳あると、オリンピックシャフトやラック、ベンチ台、プレートのセットを取り入れられます。また、バーベルを設置する場合は、240cm以上の空間が必要です。

10畳あれば、固定のダンベルセットやケーブルマシンなども取り入れられます。スペースや予算に応じて、自分好みのホームジムを作りましょう。

床を補強する

鉄骨造住宅の場合でも、トレーニング用のゴムマットを敷いて床を補強しましょう。床の負担軽減だけでなく、滑り止めや防音・防振対策にもなります。

高重量のトレーニング器具には3重構造で対策をしてください。1番下に、中厚でクッション性のあるジョイントマットを敷き、その上に圧力を分散させるための合板を置きます。そしてその上に滑り止めや防音・防振効果のあるゴムマットを敷きます。

1番上のゴムマットは硬めのものを選びます。クッション性が高いと足元が安定しないため、危険です。

エアコンを設置する

エアコンのある部屋

ホームジム内にエアコンも設置しましょう。ホームジム内では、たくさん汗をかきますし、トレーニング中には湿度も高くなります。特に夏場は熱中症になる恐れがあります。

また、エラコンの風が直接体に当たると冷えすぎてしまうこともまります。エアコンを設置する際は、トレーニング中の体にエアコンの風が当たらないように、事前にレイアウト考えておきましょう。

あると便利なアイテムを用意しておく

集中してトレーニングするためにも、必要なものはあらかじめ用意しておきましょう。ホームジム内にあると便利なものを紹介します。

<ホームジムにあると便利なもの>

  • 全身鏡:正しいフォームでトレーニングを行えているか、確認するためにも必要です。
  • 部屋用の消臭剤:ホームジム内は、自分の汗や、器具、ゴムなどが混じったニオイが漂います。慣れるとニオイが気にならなくなりますが、自分以外の家族にとっては気になるニオイです。無臭の部屋用消臭剤を置いて対策しましょう。
  • ローテーブルや腰かけ用のベンチ:休憩やクールダウンのときに便利。ローテーブルは飲み物や食べ物、タオルなどを置くのにも役立ちます。

トレーニング器具を使用するときに使う手の滑り止めなども用意しておくと便利です。

ホームジムを設置した住宅の間取り例

トレーニングマシンとバランスボールのある部屋

海外でのホームジムはガレージに設置されるケースが多いです。また、土間をプライベート空間に使う人もいます。ホームジムにするのもその1つの例。ホームジムを設置した住宅の間取り例を紹介します。

間取り例1:玄関土間にあるホームジム

玄関の土間スペースを広く設け、ホームジムを設置した間取り。土間とは、床を張らずに土足で歩け、さまざまな用途に活用できるスペースのことです。この土間スペースをホームジムにしている人もいます。土間なので、汗なども気にしなくて良いです。ホームジム→バスルームと、生活動線を取り入れた間取りにすると、トレーニング後すぐに入浴できます。

間取り例2:ガレージにあるホームジム

海外ではガレージにホームジムを設置するのが一般的です。ガレージはコンクリートで作られているため、防音や強度の点でも安心してトレーニングできます。器具の搬入もスムーズです。シャッターを開けてトレーニングをすると、開放感があります。

ただし、ガレージの場合は、シャッターの隙間から冷気や暖気が入り込みます。エアコンはもちろん、扇風機や暖房の設備もあると良いでしょう。

ジム通いと比較したときのホームジムのメリットと注意点

ダンベルを使って筋トレをする男性

ホームジムの設置を後悔しないように、ジム通いと比較したメリットと注意点も把握しておきましょう。

ジム通いと比較したときのホームジムのメリット

ホームジムの場合、器具の順番待ちをしなくて済みます。また、器具の使用時間の長さも気にしなくて良いです。思い立ったときに、家でトレーニングできるのも魅力。ジム通いでの移動時間も省けます。その移動時間分、トレーニングにあてられます。

ホームジム設置の注意点

ホームジムを設置する際には、トレーニング器具を始め、床の強化や防音・防振対策、器具の搬入や組み立てなどの初期費用がかかります。器具の搬入や組み立ては自分でもできますが、安全を考えて、専門のスタッフにお願いしてください。また、一般的なジムと比較すると、設置できるトレーニング器具は限られます。

子どもを守る対策は必須

トレーニングの器具は重く複雑で、扱い方を間違えると大怪我につながります。特に子どもが器具に触れるのは危険です。

子どもがトレーニングの器具に触られないよう工夫をして、細心の注意をはらいましょう。

トレーニング機器のまとめ買いには注意

トレーニング機器はどれも大きく高価です。しかし、置く場所には限界があり、カラダを動かすスペースも充分に確保しなければなりません。

トレーニング機器をまとめ買いしてしまうと、思ったより使わない器具がでてくることもあり、処分もできずに家の中にデッドスペースを生んでしまうことも。

購入するトレーニング機器は慎重に吟味して、必要なモノから少しづつ調達していきましょう。

 ホームジムの設置で後悔しないためのチェックポイント

ホームジムは、トレーニング好きな人にとって夢のような施設です。しかし、トレーニングが好きな方でも、いざ、ホームジムを設置したものの、充分にホームジムを満喫できない場合もあります。ホームジムで後悔しないために、以下のポイントをチェックしてみましょう。

モチベーションを維持する源泉を理解する

ホームジム活用の最大のポイントは、トレーニングのモチベーションをいかに維持するかです。せっかくコストをかけてホームジムを設置しても、モチベーションが湧かずに使わずにいれば宝の持ち腐れです。自分のモチベーションを維持する源泉を理解することが大切です。

例えば、ジム通いの人には、道具を準備して、流行りのスポーツウェアに着替えて、周りの人たちを意識しながら、ときに周囲の人たちとコミュニケーションをとりトレーニングすることが好きな人もいます。

他にも、「家でいつでもできるから」とサボりがちになってしまう人もいるでしょう。

自分でコツコツとトレーニングをするのが好きなタイプか、周囲を意識し刺激を受けてトレーニングを楽しむタイプなのか、考えてみましょう。

器具のメンテナンスが苦手

ジム施設の器具メンテナンスは専門のスタッフがみてくれますが、ホームジムでは自分でメンテナンスを行わなければなりません。トレーニング器具のメンテナンスを怠ると事故や怪我につながりかねません。

トレーニング器具のメンテナンスもトレーニングの一貫として考えられるタイプの方が向いているといえるでしょう。

いろいろなトレーニングをしたい

ジム施設は、さまざまな部位のトレーニングができる大型の器具を多数そろえています。しかし、ホームジムでは、スペースの都合もありジム施設のような複数の器具を設置することは現実的ではありません。

専門的な器具で効率的にさまざまな部位をトレーニングしたいと考えている方には、ホームジムの器具だけでは満足いかないかもしれません。

音や振動を破損のリスクを気にしてしまう

トレーニングルームには防音や振動対策を施しますが、完全にゼロにはできません。周囲への音や振動もありますし、ミスをして家を破損してしまう可能性もゼロではありません。周囲の環境を気にして、思いっきりトレーニングができなければ、せっかくのホームジムも楽しむことができないでしょう。

ホームジムを検討するなら、モデルハウスを見学してイメージを

モデルハウスを探す夫婦

新築の家にホームジムを検討している人は、住宅展示場にも足を運びましょう。住宅展示場には鉄骨造のモデルハウスや、玄関土間・ガレージのあるモデルハウスなどがあります。

気になるモデルハウスがあれば、予約をして足を運ぶのがおすすめです。予約があれば、待ち時間なしで、モデルハウスを見学できます。予約は一度に3棟まで可能です。

また、見学の際に、ハウスメーカーの担当者にホームジムを検討中のことを伝えてみてください。設置したいトレーニング器具(器具の総重量など)を伝えると、床の補強や防音についてより詳しく相談できるはずです。

設置のポイントを押さえてホームジムを検討しよう

ストレッチをする男性

人目を気にせず、自分の好きなタイミングでトレーニングができるホームジム。ホームジムを設置するなら、導入する器具選びや床の補強など、通常の新築計画よりも考慮すべき点は増えます。設置場所は1階のフロアにある部屋や、広い玄関土間、ガレージなどがおすすめです。ホームジムの設置で後悔しないためにも、まずはモデルハウスを見学して、ホームジムの設置を検討してくださいね。

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