世代問わず住みやすい平屋。理想の間取を作るポイントと2階建て住宅との違い

2024年2月29日

かつて日本の主流だった平屋。ワンフロアで生活ができ、老後も安心して暮らせると最近では幅広い世代から人気を集めています。今回はそんな平屋について、定義やメリット、デメリット、2階建て住宅との違いなどを紹介します。平屋の種類別に間取りのポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

平屋とは

平屋の外装

まずは、平屋と呼ばれている住宅の定義をおさらいしましょう。また、どんな種類があるかも紹介します。

平屋の定義

1階建ての戸建て住宅を平屋と呼びます。すべての生活空間が1階に集約されており、階段がないのが特徴です。

平屋の種類

平屋の間取りは、主に4つのタイプがあります。長方形のI型、風通しの良いL型、都市部などの住宅密集地に最適なコ型、それぞれの部屋までの導線が短くなるロ型などです。

平屋に住むメリット

ソーラーパネルの付いた平屋

平屋は、導線の効率化や家族を身近に感じられる距離感などたくさんのメリットがあります。ここでは、そんな平屋のメリットを紹介しましょう。

効率の良い導線

上下移動による負担がないため、2階に荷物を運んだり、洗濯を干しに行ったりする必要がありません。その分、生活導線はコンパクトになります。

家族とのコミュニケーションの取りやすさ

住人全員が同じフロアにいるため、コミュニケーションが自然と増えます。距離も近く感じやすく、安心感があるのもメリット。ペットも自由に行き来しやすいので、ペットとのコミュニケーションもとりやすくなるでしょう。

構造の安定感と開放感

2階の重さが1階部分にかからないため、建物の構造が比較的安定します。耐震性が高まるので、地震や台風でもダメージが少ないでしょう。

柱や壁の少ない空間を多くできたり、開口部を広々と作れたりするのもメリットです。天井高の自由度も高く縦空間を利用できるので、ロフトや大きな照明器具も設置しやすいです。

変化するライフステージへの対応力

目が離せない小さな子どもが居ても、階段で転倒する可能性がないので安心です。将来子ども部屋が空いた場合も、階段の面倒を考慮することなく、その部屋を別の用途に活用できます。

段差のないバリアフリーにするのも比較的簡単です。老後、足腰に不安が出てきても階段の上り下りについて悩む必要もありません。

建築やメンテナンスのコストカット

2階建てに比べると、階段や廊下、工事中に必要な足場などにかかる費用分が抑えられます。屋根などの高い部分の不具合も見つけやすいでしょう。
高所作業がほぼないため、修繕費用を抑えられるのもメリットです。修繕の度合いや広さ、使う材料などで差はありますが、長期のスパンで見ると数十万円のコストカットが見込めます。

平屋に住むデメリット

日本の平屋

平屋には、導線や開放感といったメリットがありましたが、一方でデメリットもあります。デメリットをしっかり押さえて、家作りの参考にしましょう。

十分な土地が必要

2階建てと同じ延床面積を立てるとしたら、広い土地が必要です。また、用途地域によって定められている敷地に対する建坪率、容積率の範囲内でしか建物は建てられません。ほしい広さによっては、十分な土地を確保するのが困難になる恐れがあります。

坪単価が高くなりやすい

2階建ての一軒家に比べると、平屋は基礎部分や屋根面積、外壁工事が広くなります。1坪あたりの工事費や材料費の坪単価が高くなる傾向も。

日当たりや風通しが悪くなりがち

密集した住宅地など、周辺環境によっては、日当たりや風通しが悪くなる可能性があります。コ型やロ型にして中庭を設ける、北側に水回りや廊下を配置し複数の窓を取り入れるなど、間取りでの対策をする必要があるでしょう。

防犯面の心配

どの部屋も1階にあるため出入りしやすく、外部からの侵入があった場合は被害が大きくなることもあります。窓を開けたまま就寝したり、換気をしたまま外出したりも難しいでしょう。

窓に格子をつける、人感センサー付きライトをつける、音が出る砂利を敷くなどの対策が必要です。高い塀で囲まず、様子がわかりやすいオープン外構もおすすめです。

平屋の間取り例と住みやすくするプランのコツ

間取り図に書き込む人

家族構成やライフスタイルによって、適した間取りは人それぞれ。平屋を検討している人は、ここで紹介する平屋の種類、その特徴を参考にしてみてください。

【I型】開放的な間取り

スタンダードな形の長方形で、構造的に大広間が作りやすく、風が抜ける開放的な空間が作れます。庭のある方を窓にすれば、外の風景をパノラマ式で見渡すこともできるでしょう。生活導線をコンパクトにまとめられ、家族の気配も感じやすくなります。

ただし、音が響きやすい、日当たりが悪くなりやすい、プライベートな空間が確保しにくいなどのデメリットもあるので、それらを考慮して設計する必要があります。

【L型】ほど良くプライバシーが守られる間取り

縦と横のエリアで、寝室などのプライベート空間とリビングなどの生活空間をゾーンで分けることができるタイプ。共有スペースも個人のスペースも適度に確保できます。また、中庭は囲われるため、外からの視線を避けられます。

しかし、L字の角にあたる部分の強度が弱く、補強によるコストが高くなることも。外気の影響を受けやすいため、暖冷房機能への配慮も必要です。自室から共有スペースへの導線や、各部屋からの中庭の見え方なども考慮しましょう。

【コ型】光・風・プライバシーを確保しやすい間取り

中央で中庭を囲うので、プライバシーを確保しやすい上、どの部屋からも中庭を見渡せます。部屋間の見通しが良いので、比較的自由に子どもを遊ばせることもできます。中庭に面した開口部を開ければ、風と光が建物の中を抜け、風通しと明るい室内を確保できるでしょう。庭へ目線が行きやすくなるので、ガーデニングのしがいもあります。

ただし、建物が複雑な形である分建築コストがかかるので、コスパを考えるならシンプルさを重視する必要があります。また、中庭の水はけが悪いと、建物の下の湿気によって床下がカビたりシロアリが発生したりすることもあるので、排水管の設置に注意が必要です。

【ロ型】家族だけのプライベート空間を用意しやすい間取り

真四角の平屋のロ型は、壁でぐるりと完全に囲んだ中庭が作れ、外部から見えない家族だけの空間を用意しやすいです。中庭の中央から光や風を取り入れられるので、多くの部屋に自然光が行き渡ります。また、部屋間の移動時間が短縮でき、生活導線も楽になるでしょう。

しかし、中庭にものを設置する場合、事前に搬入しないとクレーンを使うなどしなくてはなりません。そして、コ型と同じく水はけにも注意が必要です。他には、廊下が多くなるなどの無駄なスペースができやすい、中庭を挟んで室内が丸見えになるなどの懸念もあるので要注意。

平屋と2階建て住宅との違い

2階建ての家

ワンフロアの平屋と階段のある2階建て住宅では、間取りやコストにおいて違いがあります。ここでは、平屋と2階建て住宅を比較して解説しましょう。

間取りの違い

2階建なら上下で各自室を設けられるため、横並びになる平屋よりも家族間のプライバシーが確保しやすくなります。ただし、コミュニケーションの場を設けにくくなる可能性も考えておかなくてはなりません。

限られた土地でも垂直方向に空間を利用できるため、十分な広さにしやすいのもポイント。しかし、間取りや立地によっては開放感に欠けることもあるでしょう。

地震や台風は平屋の方が強い傾向にあります。一方で、洪水などの災害が起きた場合は垂直に避難できる2階建ての方が安心です。また、不審者の侵入に関しても、2階部分なら比較的安全です。

コストの違い

一般的に平屋は、2階建て住宅よりも土地代や基礎、屋根工事の費用がかかると言われています。同じ延床面積かつ同じ仕様という条件だと、平屋の方が資産価値が高いと見なされ、固定資産税が高くなる傾向に。ただし上記で解説した通り、メンテナンス費用は平屋の方が安くなる場合があります。

総坪数が同じ場合は、土地が広い分、固定資産税評価額が高くなる平屋の方が税金が高くなるでしょう。固定資産税評価額を決める規模、柱、外壁、屋根(家屋の材料)、仕上げ材や施工工程数などが増えるためです。

詳しい違いは住宅展示場で相談してみよう

平屋と2階建てで迷っていたり、平屋の間取り計画で迷っていたりする人は、展示場でお気軽にご相談ください。予算や家族構成、ライフスタイルなどを考慮しながら、理想の住宅についての相談ができます。

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家族が暮らしやすい平屋を目指して

家で過ごす家族

平屋には、家族とのコミュニケーションが取りやすく、生活導線もコンパクトにしやすいといったさまざまなメリットがあります。長い期間住み続ける住宅は、家族みんなが満足できる間取りや設計にすることが大切です。平屋を検討している場合は、その知識を深めて素敵な住まい作りをしましょう。