家族の笑顔が叶う中庭のある家。家づくりのポイントやプラン例を解説

2024年2月17日

建物に囲まれたように設置される中庭。作り方のポイントを押さえることが、中庭のある理想の家づくりの第一歩になるでしょう。本記事では、中庭のある家のメリット・デメリット、具体的なプラン例、作る際の注意点を紹介するとともに、作る手間とコストを削減できるポイントについても解説します。

中庭のある家を作るメリット

木が敷き詰められた中庭

家を建てる際、中庭を設置するかどうか悩む人も多いようです。まずは、中庭のある家のメリット・魅力を知り、決断するためのヒントを得ましょう。

明るさ・通気性ともに快適さをキープできる

中庭を作れば、その分家の表面積を増やせるので、窓やドアなどの開口部が設置しやすくなります。それにより、外から入ってくる光や風を、家の中に入れやすいでしょう。

また、表面積が増えれば、その分窓の数を増やせます。風向きを考慮して窓を開けることで通気性が良くなり、過ごしやすい快適な空間を保てますよ。

プライバシーが保護される

中庭を家で囲むように設置すれば、外から中の様子を見られる心配もありません。プライバシーが守られるので、洗濯物なども干しやすいです。

防犯性・安全性が高い

家の中から中庭の様子が見やすい点も魅力的。例えば、中庭で子どもを遊ばせていても、親の目が届くので安心です。道路に面していない庭であれば、子どもが道路に出る心配もありません。

活用スペースを広げられる

中庭の用途は幅広く、プール遊びやBBQなど、好みの使い方や楽しみ方が叶います。また、家の中と中庭の床の高さや素材を均一にするなどの工夫をすれば、家の中と外とが一体化し、中庭をリビングの延長スペースとして使うことも可能です。

中庭のある家における懸念点

植木が置かれた中庭

さまざまなメリットがある中庭ですが、建てる際にはいくつかの懸念点も考慮しなければいけません。ここでは、中庭のある家における懸念点について解説します。

建築費・維持費がかかる

中庭を作ると家の形自体が複雑になり、外壁部分・窓が増えます。それに伴い建築費用・メンテナンス費用が余計にかかることに。十数年に一度のメンテナンスに加え、詰まりを防止するための定期的な排水設備の掃除も必要です。

断熱性が低い

窓の数を増やせば通気性こそ良くなりますが、室内の熱が窓から逃げやすくなり、冷暖房費が高くつきます。ただし、工夫次第では断熱性の低さをカバーできるケースがあるので、施工会社に相談してみましょう。

形状別!中庭のある家のプラン例と特徴

イメージを膨らませることで、理想の家により近づけるはず。ここでは、中庭のある家の具体的な例とその特徴を、形状別に解説します。

①コの字型【LDKに囲まれた中庭】

家の中心部に中庭を設置するタイプで、外から中が見えないよう目隠ししながらも、光を取り込める点が魅力的です。また、このタイプであれば、北側などの本来光が入りにくい部屋にも光が行き渡ります。

中庭の広さは4畳半~6畳が目安。家族分のテーブル・椅子を置くには十分な広さです。6畳あれば、さらに緑も加えられるでしょう。中庭を囲むようにLDKを設置して、家族のくつろぎスペースをより開放的にしてはいかがでしょうか。

②ロの字型【四方を建物で囲まれた中庭】

家の中心部に中庭を設置し、中庭の四方を囲むような間取りが、ロの字型タイプです。中庭が完全に建物で囲まれるので、プライベートをしっかり守れます。

一方で、風通し・差し込む光の量には注意が必要です。完全に中庭が囲まれるため、中庭が狭いと十分な風・光を取り込めません。ロの字型タイプの中庭を作る際は、ある程度の広さを確保しましょう。そしてその分、十分な敷地面積が必要であることも考慮してください。

③L字型【自由度の高い中庭】

中庭の2辺だけが建物と面しているのがL字型タイプです。通常の庭に近いタイプではありますが、道路や隣家との接触部分に塀を設置するなどして目隠しをすれば、まるで中庭のような作りになります。

敷地の角部分に中庭があるので、間取りとしてはとてもシンプル。敷地面積が狭い土地でも、中庭付きの家を叶えられますよ。

中庭のある家を作るときのポイント

本を一緒に見るカップル

理想の家に仕上げるためには、家づくりの際に配慮すべき点がいくつかあります。ここでは、中庭のある家を作る際の注意点やポイントをチェックしましょう。

窓の大きさ・配置は慎重に決めること

窓は適度な大きさの物を設置するのがポイント。小さい窓だと通気性が悪く、大きい窓だと家の強度が弱くなります。

通気性・差し込む光の量・耐震性・断熱性、これらのバランスを取りながら、窓の大きさや配置を決めることが大切です。

適度な長さの導線にすること

生活導線を考慮することも、より快適な家を実現するためには大切です。導線が長すぎると、室内の移動が困難になるため、スムーズに家事が進まない可能性があります。回り道などをしなくて済むように、生活導線を考慮して中庭を作りましょう。

排水の設備を整えること

中庭部分には屋根が設置されていないため、雨が降ると中庭が水浸しになりかねません。排水管などを設置し、きちんと排水するための設備を整えてください。

住宅展示場のモデルハウスを見学すること

実際に、中庭のあるモデルハウスを見学すれば、よりイメージしやすくなるでしょう。

神奈川県内にある住宅展示場、「港北インター住宅公園」と「tvkハウジングプラザ藤沢」には、中庭付きのモデルハウスがあります。 事前に予約した上で展示場に行けば、待ち時間なしでスムーズに見学ができますよ。

維持の手間とコストを抑えられる中庭の作り方

中庭に植えられた木

中庭のある家は、通常の家と比べてメンテナンスが必要。そのため、メンテナンスにかかる費用や手間がかかります。最後に、中庭にかかる維持費や手間を抑えるための工夫について見ていきましょう。

①落ち葉が比較的少ない木を植える

中庭に木を植える場合は、比較的落ち葉が少ない物を選んでください。落ち葉の掃除をする手間が省けます。例えば、ツツジ・シマトネリコ・ソヨゴなどがおすすめです。

②雑草対策に砂利を敷く

中庭の土がそのままの状態だと、雑草がたくさん生えてしまいます。上から砂利を敷くだけでも草が生えにくくなりますが、防草シートを敷いた上に砂利を敷くと、より効果を実感できるでしょう。

③人工芝を敷く

全面芝は、コストをあまりかけずに美しい見た目に仕上げられますが、その美しさをキープするための維持費と手間がかかってしまいます。

人口芝にすれば、初期費用こそかかりますが、10年程度は美しさを保てるので、維持費や手間がかかりません。長い目で見ると人工芝を敷くのがおすすめです。

中庭のある家を作る際のポイントを知り、家づくりを検討しよう!

テーブルと椅子が置かれた中庭

中庭のある家は、たくさんの風と光を家の中に入れ込めたり、プライバシーが守られたりなど魅力がたっぷり。導入を検討する際は、メリット・デメリットの把握に加え、中庭を設置するにあたって必要な手間・コストについても考慮することが大切です。中庭作りのポイントを押さえて、中庭のある理想の家づくりを検討しましょう。