新築のトイレ計画。間取りから内装までこだわって快適な空間を作ろう

2024年3月7日

家族みんなが使うトイレ。いざ家を建てようと思ったときに、どんなトイレを選べば良いのか意外と迷ってしまう人が多いようです。そこで今回は、トイレの種類や間取りのポイント、快適に過ごすためのコツなどを紹介します。2階建て住宅にトイレを2つ設置するメリット・デメリットも紹介するので参考にしてくださいね。

新築で選べるトイレの種類

いろいろなタイプのトイレ

トイレには、組み合わせて使うタイプや一体型タイプ、タンンクレスタイプなどさまざまな種類があります。設置に必要なスペースや掃除のしやすさを参考にトイレを選びましょう。

組み合わせタイプ

組み合わせタイプのトイレは、便器・タンク・便座が独立しており、それぞれのパーツを組み合わせて使います。便器とタンクがセットで販売されており、手洗い器付き、手洗器なしを選べるのが特徴です。

メリットは、通常・暖房・温水洗浄など自分に合った便座を選べ、便座が壊れたときは便座だけを交換できる点。他のトイレに比べると低価格で購入できるのも魅力です。

しかし、設置に必要なスペースが比較的大きく、タンクに水がたまらないと流せないのがデメリットと言えます。部品同士の隙間が多くなるため、掃除の手間がかかるのも気になるかもしれません。

一体型タイプ

タンク・便器・温水洗浄便座が1つになっている一体型タイプは、タンクと便器のつなぎ目の少ないデザインが特徴です。手洗い器付きと手洗い器なしのタイプがあります。

スッキリとしたデザインなので凸凹が少なく、掃除しやすいのがメリットですが、便座が壊れたら便器とタンクをまるごと交換する可能性があります。タンクに水がたまるまで流せないのもデメリットです。

タンクレスタイプ

タンクレスタイプは、便座と便器が一体化しており、タンクがありません。便器の洗浄を水道管直結で流すのが特徴です。

メリットは、部品間の凸凹が少ないので掃除がしやすいところでしょう。また、コンパクトで見た目の圧迫感がなく、トイレを広く感じます。連続で流せるので、家族が続けて入っても安心です。

デメリットは、手洗い器を別で作る必要があります。また、便座が壊れたら、本体まるごとの交換になることも。水道直結のため、水圧が低い場所に設置したら流れが悪い可能性もあります。停電時に流せないのもデメリットです。

壁掛けタンクレスタイプ

公共のトイレによく用いられている壁掛けタンクレスタイプは、床につけず、壁に直接取り付けます。

床から便器が浮いているので、床掃除のしやすさがメリットです。タンクレスでコンパクトなので、トイレの空間を広く使えるでしょう。

デメリットは、壁に直接取り付けるため、トイレの重さや座る人の体重などが壁にかかってしまいます。使用時の振動で、取り付けがゆるんでくることもあるかもしれません。

新築トイレの設置位置や間取りの提案

2階建ての家

トイレを快適な空間にするためには、広さや位置が重要です。また、来客があった場合や睡眠時のことを考えるのもポイント。ここでは、新築トイレにおすすめの広さや設置位置、間取り案を紹介します。

一般的なトイレの広さ

一般的なトイレは1畳程度ですが、導入する手洗い器や収納によっては、1.5畳以上の広さが必要です。トイレの広さがあまり取れない場合は、奥行きに余裕が生まれるタンクレストイレがおすすめ。トイレ内でスムーズに動くためには、便器とドアの距離を40センチ〜45センチほど取るのが良いでしょう。

プライバシーや騒音に配慮したトイレの設置位置と間取り案

音や臭いが発生するトイレは、プライバシーに配慮することが重要です。家族が集まるリビングやダイニング、静けさを必要とする寝室のそばを避けるのがポイント。トイレに行く姿を見られない位置がベストですが、家の隅だと導線が気になることも。

玄関付近にトイレを設置した場合、帰宅後すぐにトイレへ行けますが、玄関に来客がいるときは落ち着かないというデメリットがあります。また、トイレ内で手洗いができないときは、洗面所の近くにトイレを設置する必要もあります。

排水管を通る水の音が意外と気になるので、2階にトイレを設置する場合は寝室やリビングの上を避けるようにするなど排水管の設置場所も重要です。

実際にトイレの間取りを見学したいなら、住宅展示場に足を運んでみるのもおすすめです。

〈玄関や洗面所の近くにトイレがあるモデルハウスのある展示場はこちら〉

快適なトイレ空間にするためのコツ

おしゃれなトイレ

トイレには、便器の他に手洗い器や収納を設置することがあります。しかし、トイレは狭い空間なので、綿密なプランを立てましょう。ここでは、少しでも快適に過ごせるように、手洗い器や収納、床材などの選び方のコツを紹介します。

①立地を考慮して換気方法を選ぶ

トイレは、換気のために窓を取り付けることが多いです。窓があると光を取り込むこともできます。その代わり、隣家や通り沿いからトイレ内が見える可能性も。窓の位置に注意したりカーテンを設置したりして、プライバシーへの配慮をするのが重要です。窓をつけない場合は、換気扇を必ず設置しましょう。

②壁紙は清潔感のある色・広く見えるデザインを選ぶ

壁紙は、色や設置面で大きく印象が変わります。清潔感を出すなら明るく淡い青系がおすすめ。トイレのような狭い空間には、広く見せられる白やベージュなども良いでしょう。アクセントクロスを取り入れるなら一面だけや壁の下半分などに貼れば圧迫感を抑えられます。

③床材は水や汚れに強い素材を選ぶ

床は、水や汚れに強いクッションフロアが最適です。フローリングは水に弱いので、汚れが染み込む恐れがあります。そのため、トイレを視覚的に広く見せられる明るい色がおすすめです。明るい色にすると汚れが目立つので掃除が行き届くという利点もあります。

④収納は位置とサイズを考慮する

トイレットペーパーや掃除用品など、トイレ用具は予想以上にかさばります。収納場所は、位置とサイズがポイント。トイレットペーパーが入るよう20センチ前後の奥行きが必要で、設置場所はタンク上や手洗い場の下が一般的です。収納場所が取れない場合は、住宅の壁面にくぼみを作ったニッチと呼ばれる収納スペースを設けるのがおすすめです。

⑤使い勝手やスペースから手洗い場の位置を選ぶ

トイレの手洗器は、独立型手洗い器とトイレ一体型手洗い器の2種類あります。トイレ一体型手洗い器は、設置場所を確保しなくて良いため、トイレ空間を圧迫しません。また、用を足した後すぐに手を洗えます。構造の関係上、水はねしやすいのがデメリットですが、深いボウルタイプが登場し改善されてきています。

小さい子どもや高齢者、身長の低い人には、手を無理に伸ばして洗う必要のない独立型がおすすめ。洗面台の近くにトイレを設置するなら、手洗い器を設けないという方法もあります。

新築2階建てにトイレを2つ設置するメリットとデメリット

トイレ掃除をしている手元

新築2階建て住宅を建築する際に、2階にもトイレを設置した方が良いのか悩むこともあるかもしれません。2階にトイレがあると便利な反面、掃除の手間や設置料金が増えるなどデメリットもあります。家族の人数やライフスタイルに合わせてトイレを2つ設置するのか考えましょう。

2階にトイレを設置するメリット

2階にトイレを設置すると、朝に起こりがちなトイレ渋滞を緩和できます。2階に寝室がある場合、夜中にトイレに行くのも安全・便利です。寝ぼけて階段で転倒、落下するのを防げます。また、階段を下りるのが面倒だとトイレを我慢してしまい、眠りが浅くなることもありますが、2階にトイレがあれば我慢する必要もありません。

体調が悪いときも階段を下りなくてすみます。来客がいるときも家族の利用するトイレと別にしやすいため、気兼ねなく使えるでしょう。

2階にトイレを設置するデメリット

デメリットは、掃除する場所が増えます。設置費用やメンテナンス、修理にかかるコストがトイレの数だけ増えてしまいます。子どもの部屋が2階にあると、2階だけで過ごせてしまうので子どもが1階に下りてくることが少なくなり、コミュニケーションが不足することもあります。

新築のトイレ計画に迷ったら住宅展示場で相談しよう

いろいろな種類のトイレを見たり、2階にトイレがある家を体感したりすると、イメージが湧きやすくなります。そこでおすすめなのが、住宅展示場に行って相談することです。予算や家族構成、ライフスタイルなどを考慮したトイレ計画を相談できるので、ぜひ足を運んでみてください。

毎日使うトイレにこだわって快適な空間にしよう

洗面台とトイレ

家族が毎日使うトイレだからこそ、快適な空間にしたいものです。新築で家を建てるときは、確保できるスペースや掃除のしやすさなどを参考に快適なトイレ空間を作ってください。