一定の規格の中からセレクトする規格住宅。注文・建売との違いやメリットを解説

2024年2月22日

規格住宅とは、間取りや外観などの設計や寸法の規格がある程度決まっている住宅のこと。内装や設備などは好みに合わせて自由に選択できるため注文住宅のひとつでもあります。今回は注文住宅の種類や建売住宅との違いや、規格住宅のメリット、豊富に選べる間取り例などを解説します。

規格住宅とは?

注文住宅のひとつである規格住宅とは、用意されたプランの中から自分好みの家を建てられる住宅のこと。まずは規格住宅とはどのような住宅か詳しく解説します。

用意されたプランから自分好みの家を建てられる

規格住宅とは、ハウスメーカーがあらかじめ用意しているプランから、自分好みの設備や内装を選べる家のことです。そのため注文住宅に分類されます。規格住宅でも設備や内装などの種類はたくさん用意しているハウスメーカーが多いので、自分好みの家を建てられるでしょう。

注文住宅のひとつ

注文住宅は、フルオーダー住宅・セミオーダー住宅・規格住宅の3つに分けられています。間取りや外観、設備など、1からすべて自分で選ぶのがフルオーダー住宅です。フルオーダー住宅は、使う資材などを別で注文するため、費用が高くなる傾向にあります。細かいところまですべて自分たちで決められますが、その分相談する期間や工期が長くなります。

セミオーダー住宅は、間取りや外観などは自分で選べますが、キッチンやバスルームなどは、指定の設備を組み入れる注文住宅です。フルオーダーより自由度やコストが下がるものの、規格住宅より自由度もコストも高い傾向にあります。

注文住宅の中では比較的費用を抑えられ、工期も短い

規格住宅は注文住宅のひとつですが、費用を抑えることができます。坪単価の相場を比較して確認してみましょう。

規格住宅坪単価相場は、約40~60万円です。セミオーダー住宅坪単価相場:約50~80万円で、フルオーダー住宅坪単価相場:約75~90万円と言われています。

また、工期は、規格住宅工期:3~4ヵ月、セミオーダー工期:4~6ヵ月、フルオーダー工期:8~12ヵ月が目安です。規格住宅は注文住宅の中でも、比較的費用を抑えられ、工期も短いことがわかります。

規格住宅と建売住宅の違い

注文住宅は、自由度が異なる3つに分類でき、自分好みの内装や設備、外観など注文して家を建てることが可能です。ただし、土地はついていないため、別で土地を用意する必要があります。

一方、建売住宅は土地と家がセットで販売しており、家が既に建てられた状態なので、自分好みに設備や仕様を変えられません。しかし建売住宅は、大量生産している資材を利用しているため、コストを抑えられます。

また実際に現物を見ることができるので、住むイメージがわきやすいでしょう。建売住宅は土地も一緒なので土地探しの手間が省け、購入後すぐに住むことができます。 

規格住宅のメリット・デメリット

規格住宅はフルオーダーやセミオーダーと比較すると、嬉しいメリットがたくさんあります。ここでは規格住宅のメリットと気を付けておくべきデメリットついて紹介します。

メリット①コストを抑えられる

規格住宅は、基本的な家の間取りなどがあらかじめ決まっていて、使用する資材なども用意しやすいためフルオーダーなど他の注文住宅より費用を抑えられます。また、耐震構造計算や設計なども既にすんでいるため、それらにかかる諸経費も抑えられます。選べるオプションなどを決めると、費用がすぐに明確になるため、予算を立てやすいでしょう。

メリット②工期を短くできる

規格住宅はフルオーダーと違い、家の設計などが決まっているため、その分打ち合わせの時間も少なくすみます。また、家の寸法などの規格も決まっているので、材料調達時間や建てるスピードなども、フルオーダーより短くすみます。

メリット③完成時をイメージしやすくギャップが少ない

フルオーダーなどの他の注文住宅は、家が完成するまでどのような家になるのかわからず、理想とのギャップが生じやすいです。しかし、規格住宅の基本的な家の造りは、住宅展示場などに建てられているモデルハウスや設計図などで確認することができるため、建築後のイメージがしやすく、理想とのギャップが少ないと言われています。

デメリット①設計の自由度が低い

規格住宅は、あらかじめ家の外観や間取りが決められているため、フルオーダーなどの注文住宅に比べると設計の自由度が低くなってしまいます。

例えば、間取りや窓の位置は決められているので、部屋を増やしたり、窓を広げたりなどの設計の注文はできません。また、規格住宅は、需要がある3~4人のファミリー向けの間取りが多い傾向にあります。

デメリット②土地の形状に合わないケースがある

規格住宅は寸法なども決められているため、土地の大きさや形によっては建てられない場合があります。正方形や、長方形でない変形地、狭小地などは注意が必要です。既に土地を持っている場合は、事前に依頼したいハウスメーカーに確認してみてください。

規格住宅の例を知ろう

規格住宅には豊富なバリエーションが用意されているため、どのような家を建てたいのか決めてからひとつずつ選んでいきましょう。ここでは規格住宅の例を4つ紹介します。

規格住宅の間取り例1.子育て世代を考えた家

規格住宅はファミリー向けの間取りが多い傾向にあります。 しかし、間取りが決まっているだけで、他部分に関しては、さまざまなプランから選択が可能です。

例えば、家族が集まるリビングが吹き抜けている開放感のある家や、子どもが成長したときにそれぞれ部屋を持てるように寝室とは別に独立した部屋がある家、料理をしているときに子どもと話せるようにキッチン横にカウンターを設置できる家などです。

このようなさまざまな選択肢の中から、子育て世代のことを考えた家づくりを行えます。

規格住宅の間取り例2.シニアになっても負担の少ない家

2階建ての家でも、階段の勾配を緩くして段差を低くし、上下の行き来をしやすく設計された家の規格住宅もあります。これらの家は子育て世代だけでなく、シニア世代からも人気です。また、平屋のバリエーションも豊富にあるため、シニア世代もさまざまな選択を行えます。

規格住宅の間取り例3.大容量の収納スペースがある家

規格住宅には、中2階の空間に大容量の収納空間を設計した家や家事動線を考えた収納スペースが設けた家など、大容量の収納スペースがある広い家もあります。

規格住宅の間取り例4.遊び心のある家

規格住宅には、曲線を描いた個性的な家もあります。他にも、車好きに嬉しいガレージ設備が整った家や、光がよく入る2階リビングにして、バルコニーとつながり、開放感ある空間の家なども選べます。二世帯住宅にすることも可能です。

住宅展示場で規格住宅のイメージを膨らまそう

規格住宅を検討している人は、住宅展示場のモデルハウスを見学してみてください。モデルハウスでは、間取りや設備など、家づくりで参考になることがたくさんあります。最後に神奈川で豊富なモデルハウスを展示している住宅展示場を紹介します。

tvkハウジングプラザ藤沢

神奈川県下2番目に大きい住宅展示場。近くにショッピングモールがあり、見学しに行きやすい立地にあるため便利です。掘りごたつのある家や、2階リビングなど、個性的な家を見学できます。多くのハウスメーカーや工務店のモデルハウスが立ち並んでいるので、間取りや設備などを参考にしてみてください。

港北インター住宅公園

港北インター住宅公園は、第三京浜・首都高速の横浜港北JCTからすぐの場所なので、都心からでも来場しやすい住宅展示場です。リゾート地をイメージできる家並みになっていて、ウッドデッキのあるリゾートハウスをイメージした家や、モダンな外観の家など、ゆったりと見学することができます。

厚木住宅公園

厚木住宅公園は、30年以上の実績がある住宅展示場です。環境に配慮し、60年以上安心して暮らせる家や、オリジナルの防音室がある家などを展示しています。ゆったりとした駐車場完備なので、車でも行きやすい住宅展示場です。

規格住宅で理想の家づくりをしよう

規格住宅は注文住宅のひとつで、外観や間取りなどがあらかじめ決められている住宅です。しかし、内装などは自分好みに注文できます。また、フルオーダーなどの注文住宅に比べ、コストを抑えられ、短い工期で建てられます。内装や設備の選択肢を多く用意している規格住宅もあるため、まずはどのような間取りにするか、住宅展示場のモデルハウスを見学して参考にしてみてくださいね。