見学予約

住まいのコラム 心地よい睡眠を実現する家を建てて健康に暮らし続ける 公開日:2023年9月5日(火)
  • #健康
  • #暮らし
  • #注文住宅
  • #睡眠

間取り、デザイン、予算―――。注文住宅を建てる際は、検討するべき事項がたくさんあります。しかし、そこに「睡眠」を入れている人は少ないのではないでしょうか。

実は睡眠は健康状態を大きく左右し、心地よい睡眠ができるかどうかは住まいが多分に関係します。そこで今回は心地よい睡眠を実現する家を建てる方法を考えてみましょう。

睡眠と健康の関係

日本人の睡眠時間は少ないといわれています。下の図のように欧米の多くの国々の人の平均が8時間を超えているのに対し、日本人は男女ともに8時間未満となっています。特に女性は家事や育児の負担が大きいといった理由で、男性よりも短い傾向があります。

慢性的な睡眠不足は、日中の意欲低下や記憶力減退につながります。また、糖尿病や心筋梗塞といった生活習慣病に罹りやすいというデータもあります。

このようなことから私たちは、日頃から十分な睡眠をとる必要があるといえます。

心地よい睡眠のための4つの条件

快適で十分な睡眠をとるためのもっとも有効な方法は、寝室の環境を整えることです。その具体的なポイントは4つあります。

1.光

人はメラトニンという睡眠ホルモンが分泌されることで、自然な眠気を得ることができます。メラトニンの分泌は、主に光によって左右されます。

眠りたいときに光を浴びてしまうとメラトニンの分泌が抑えられてしまうのです。一方で起きたい時間にしっかり光を浴びれば、爽やかに目覚めることができます。

そこで、寝室の窓はシャッターや遮光カーテンなどで光が入らないようにします。さらにタイマーで開閉する仕様にすれば、より快適に起きることができるでしょう。

2.音

自動車が走行する音や人の話し声、犬の鳴き声など私たちは音に囲まれて暮らしています。このような音が気になると熟睡はしづらいものです。そのため、家の遮音性はできるだけ高い仕様にしたいところです。

また、音は外だけでなく家族の生活音など屋内でも発生します。このような音も気になる場合は、床にカーペットを敷く、部屋の間仕切壁に吸音パネルを設置するといった方法が考えられます。

夫婦などで同じ部屋で寝ている人がいる場合は、先に起きた人のクローゼットの開閉音が気にならないように、廊下と寝室両方からクローゼットにアクセスできるようにすると、ストレス軽減に役立ちます。

3.室温

厚生労働省の睡眠指針12箇条によると、寝室の室温は、夏は高めで冬は低めに設定するものの13~29℃に収まるようにし、寝具の内部が33℃前後になるように調整することが推奨されています。

しかし、冬は外の気温が氷点下になる地域もありますし、夏は35℃を超えることが一般的になってきました。それゆえ、冷暖房機器と建物の高断熱・高気密仕様が必須といえるでしょう。

4.湿度

上記の睡眠指針12箇条では、湿度についても触れられており、40~60%前後が理想としています。そのため、やはり冷暖房機器と建物の高断熱・高気密仕様が重要といえます。

高断熱・高気密仕様の建物にすることが基本

注文住宅を建てる際、この4つの条件の中でも特に注目したいのが室温と湿度になります。光や音については、前述の遮光カーテンや吸音パネルなどで後からある程度対処できますが、室温と湿度を大きく左右する断熱・気密性能は、設計段階で決定してしまうからです。

仮に断熱・気密性能が低い建物でも、エアコンをフル回転させれば室温も湿度もそれなりに維持はできるでしょう。しかし、それでは現在高騰中の光熱費の負担がさらに高くなります。

高断熱・高気密な建物なら、光熱費を抑えつつ快適な睡眠を実現できます。また、気密性能が高いということは、防音性能も優れているということです。音への対処という意味でも有効でしょう。

さらに高断熱・高気密な建物は、光熱費を抑えられるという特長があるゆえに、24時間家中の温度を一定に保つ全館空調システムとの相性がいいといえます。全館空調システムを導入すれば家族全員が快適に寝られるだけでなく、急激な温度変化によって引き起こされるヒートショックも防止します。

生活スケジュールのズレや寝室の色彩などにも考慮

上記以外にも、家族の生活スケジュールのズレや一緒に寝る人のいびきの大きさなど個別事情で睡眠の質は変わります。
また、睡眠の質は寝室のインテリアの色彩や置くものの数などによっても左右されるといわれています。

例えば落ち着いたベージュ系などはリラックス効果が高く、置くものはできる限り少ない方がいいとされているのです。

このようなことから、注文住宅を建てる際は、設計士やインテリアコーディネーターなどの専門家とじっくり話をすることが大事です。まずはハウスメーカーの担当者に、現在の睡眠に対する不満点などを相談することからはじめましょう。

SUPPORT FOR LIVING

住まいのサポーターズ

「住まいのサポーターズ」では、お住まいをご検討のお客様をサポートする各企業をご紹介。住まいに関する有益なサービスや、おトク情報をお届けしています。 一覧を見る