スリランカの自然は変化に富んでいてとてもダイナミック。コロンボ出身の建築家「ジェフリー・バワ」は奥深い自然と自国の文化を独自のセンスで融合させて衝撃的な作品を作り続けました。彼の最高傑作と言われる大人気ホテル「ヘリタンス・カンダラマ」は内陸部の鬱蒼とした深い森に横たわっていて、「いつか森が建物を包んでしまう」ように設計されたと言われています。 (写真1)
ホテルの端から端までは1kmもあり歩くのが大変な程です。近くには世界遺産のシーギリアロック(写真2,3)があり観光にも魅力的な場所ですが、建物がそのまま自然と繋がるように工夫されていて、迫力、スケール共宿泊する事が「探検」のように感じられるホテルです。
目の前に広がるカンダラマ湖やジャングルは棟内の何処にいても目に飛び込んできます。(写真4,5)
レストランはもう大木に押しつぶされそう。棟を渡るブリッジはまるでターザンの世界です。(写真6,7)
ロビーやレストラン、共有スペースにはこだわりのオブジェが佇んでいます。
バワの愛したchair and desk。(写真8)座ると森の中で瞑想しているような気分になります。飛び立とうとしているフクロウの脇を抜けて室内へ。
(写真9)
無駄なものを一切省いたインテリアは素朴で落ち着きがあり、モダンカラーがアクセントになっていてとても新鮮です。 (写真10)
イタリア庭園に感化されたと言われている彼の庭園設計は力強く、ホテル建築や周りの自然に負けていません。コンクリートポットに植えられたサボテンや屋上ガーデンはどこまでも直線的で自由、そして伸びやかな雰囲気に包まれます。(写真11,12)
「ヘリタンス・カンダラマ」はジャングルとのコレボレーションアートです。夕暮れ時のインフィニティ―プールはバワの美学に浸れる絶好の場所。 彼がここを訪れる人達の心を自然へと強い力で引き戻しているように感じられました。(写真13)
株式会社バーグ 松本淳子